境港では ナマコ は正月料理に欠かせない
久しぶりに ナマコ を入荷しました。
境港で売られている ナマコ はマナマコになりますが、体の色によってアカ・アオ・クロの3種に分けられて販売されています。
その中でもスーパーなどで販売されているナマコは殆どが価格の低いアオナマコになります。
赤ナマコは岩礁地帯に、青ナマコは内湾の砂地に生息していて、その生息地の違いによって食感が違い、「赤ナマコ」のほうが磯の香りがしてコリコリとした食感が良いといわれています。
青ナマコは赤ナマコに比べて硬くてクセがあると言われています。
ただ、これは好みの問題になってきますね~、青ナマコのクセが良いと言われる方もいらっしゃいますし、赤ナマコの食感と柔らかさが良いと言われるもいらっしゃいます。
当店のお客様はどちらかというと青ナマコのクセが良いようで青ナマコを好んで食べる方が多いです。
ナマコ酢(青ナマコ)
このナマコは境港の地元の方には欠かせない正月料理の一つでもあります。
旬は今の時期(冬)で、内臓を取り出してそのまま薄く切って、ポン酢で食べるとおいしいです。
我が家では料理に使う柑橘系というと柚子ばっかりで、このナマコ酢も柚子と醤油で食べています。
これが柚子の香りと酸っぱさがとてもナマコに合って、毎年ナマコを食べると正月が近いと実感します。
こちらがなまこの卵巣を塩漬けにして干した珍味「くちこ」、三味線バチに似ているので「ばちこ」とも呼ばれています。
能登半島が主産地で一枚を製造するのに十数キロのナマコが必要なためとても高価なものとなっています。
軽く炙ってスルメの様に裂いて食べますが、一噛みごとに旨味が口の中に広がる何とも言えない濃厚な味が珍味と言われる所以です。
こちらはこのわた(海鼠腸)といい、漢字を読んだそのままのナマコの腸を塩辛にしたものです。
ウニ、からすみ(ボラの卵巣)と並んで日本三大珍味の一つに数えられ、寒い時期に漬けられた腸が長いものが良い品とされています。
「このわた」は酒飲みが好んで食べるアテの一つですね、昔知り合いの大の呑み助が活きているナマコの肛門から出た「このわた」をそのまま手で摘まんで美味しそうに食べていたのを思い出しますw
ナマコ関係はなぜか結構高値で取引されていますね、「くちこ」もそうですが「このわた」も結構な値段がします。
高級中華食材として非常に重用されているきんこ(金海鼠)もとんでもない値段ですからね。
ナマコは日本人にとって昔から関わりがあることが「古事記」にも記されています。
日本人とナマコの関わりは古く、712年に編纂された日本最古の歴史書『古事記』にその記述が見える。天孫降臨の際、アメノウズメ(猿女君の始祖)が魚たちを集め「神の御子(天孫たるニニギ)に仕えるか」と問うたとき、ナマコだけが答えなかった。怒ったアメノウズメは小刀でナマコの口を裂いた、という内容が記されている。
Wiki ナマコ
今日仕入れた青ナマコはすぐに売り切れました。
初物はみなさん珍しがって我先にと買って帰られます。
こちらの地元の食べ方は大根おろしを入れた三杯酢で食べる方が多くて、初めて他の家のナマコ酢を食べた時に、甘いもの苦手な私はどうしても食べる事ができませんでした。
何故こちらの地元の方は何にでも砂糖を入れる?・・
柚子と醤油の二杯酢が一番美味しいと思うけど・・・(単に私の好みですがw)
このナマコ、青でも赤でもぜひ一度ご賞味ください。