伯耆国「大山開山1300年祭」水と食プロジェクトの合同試食会が11日、米子市内であり、地元で手に入る秋冬の旬の食材を中心としたメニューが発表された。関係者らは趣向を凝らした“地域の味”を口に運んだ。

おもてなし料理試食会

来年、メインの年を迎える同祭のもてなしの一環で同祭実行委員会が開催。鳥取県西部圏域で進行する複数の記念料理事業に参加する旅館や飲食店のうち、15社が出品した。

会場には、ベニズワイガニを使ったせいろご飯や揚げ出し豆腐などで彩られた膳、本マグロでだしを取り、山芋や白ネギ、ベニズワイガニをトッピングしたラーメンなどが並んだ。

大山町内の女性有志でつくる「ふれあい茶論弥生の風」は、古くから大山詣での参拝者らの携帯食として親しまれた「大山おこわ」を出品。横川佐津子会長は「現在も続いている地域の食文化を、観光客に食べてもらうことで未来につなぎたい」と話した。

実行委の松村順史会長は「春夏料理に比べグレードアップしている。出席者の評価を踏まえ、さらにバージョンアップを図ってほしい」と期待を込めた。

試食会には、来年から記念料理の開発に加わる米子南高調理コースの生徒も出席した。(高﨏正範)

美保湾の魚で「目利き膳」 境港総合高生と料理店開発

境港総合技術高(境港市竹内町)の食品・ビジネス科3年生が、同市内の料理店と連携し、「美保湾漁師目利き膳」(仮称)のレシピを開発した。水産関係者を招いた試食会が11日、同校で開かれ、境港サーモンの生春巻きやサワラのソテーなど美保湾の魚を使った6種類が披露された。

「大山開山1300年祭」の食プロジェクトの一環で、大山から豊富なミネラルが注ぎ込む美保湾の恵みをPRする。同科3年生11人は本年度、美保湾の中野港で開催される漁村市に参加するなど地元水産関係者と連携した魚食普及活動を行い、10月からレシピ開発に取り組んでいた。

料理は他に境港サーモンのクリーム煮、タイのから揚げ、サワラの天ぷら、アカミズの刺し身。白身魚は、その時に手に入る美保湾産を使用する。生徒の代表が各料理のポイントなどを説明した。

境港サーモンの生春巻きを担当した大塚美流さん(17)は「大山生まれで美保湾育ちに注目した。クリームと相性がよく、彩りを考えた」とアピール。試食した中野港漁村市実行委員会の佐々木正会長(51)は「見慣れた魚がここまで変身するのかと感心した。ぜひ一般の人にも食べてもらいたい」と話した。

「美保湾料理目利き膳」(1500円)は、年度内にも市内料理店2店舗で試験販売、来年5月から本格販売される。(久保田恭子)

 

引用 日本海新聞 2017年12月12日

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