雪がやんでくれてようやく平常営業に戻りつつありますが、まだ地面は凍っていますし、なにより魚があまりありませんね。
市場に行っても競りはすぐに終わりますし、魚が少ないので活気もありません。
まぁ、今回の大雪で積雪のピークは越えたでしょうから、後は春が来るのと魚がたくさん獲れて大漁旗が出るのを待つだけです。
当店では魚がない時は毎度のごとく干物作りに精をだします。
ベランスカレイなどは市場に行けばいつでもある魚なので、干物作りの材料には困りません。
こういういつでも安定供給される魚があってホント助かります。
干物作りの材料の魚がノドグロみたいに値段の変動が大きかったら、作り手の我々も神経を尖らせて競り値を追わないといけませんし、なにより安定してお客様に提供出来ません。
やっぱり安くて美味しい魚を食べて貰いたいですからね。
ただ当店は天日干しで干物を作っていますので、当店の供給量がお客様の要望に追い付いていません。
もっと設備の規模を大きくしようか思案中です。
べランスカレイの干物は一度は食べて頂きたい干物です、ぜひ一度ご賞味ください。
こちらはエテカレイの干物です。
島根・境港ではエテカレイと呼ばれていますが、正式名称は「宗八カレイ」と言います。
近海で一艘曳き底引き漁で水揚げされますので、よほどの時化でない限り毎日市場に水揚げされます。
旬は秋~冬で今が一番美味しい時期です。
主に干物に加工されますが、鮮度の良いエテカレイは刺身で食べても大変美味しくて上品な味を楽しめます。
ただ鮮度が落ちるのが早いので、刺身で食べられるのは生産地に限られますので産地限定グルメと言えるでしょう。
境港では干物で食べられるのが一般的で、エテカレイ干物は大変人気がある干物です。
ご飯のおかずでも酒の肴でも美味しくいただけます。
エテカレイ干物、ぜひ一度ご賞味ください。
アカカレイこのアカカレイ、見た目通り血がにじんだような赤色だから赤カレイと言います。
旬は秋から冬の間で、ここ境港での食べ方は定番の「アカカレイ」の煮付けです。
境港の地元の方はなんでも煮付けにして食べるのが大好きですので、この赤カレイを入荷すると迷わず買って帰ります。
カレイの煮付けというと煮物にしたあとの煮凝りも楽しみの一つで、翌日に煮凝りが出来たカレイをご飯と食べるのも美味しい食べ方です。
鮮度が良ければ刺身で食べても大変美味しい魚で、鳥取県東部の賀露の方では赤ガレイの刺身が好んで食べられています。
元が美味しい魚なので塩焼きでもムニエルでも揚げ物でもカルパッチョでも、美味しくいただけます。
アカガレイぜひ一度ご賞味ください。
チヌ・セイゴ・マゴチなどは地元で馴染み深い魚ですね。
チヌやセイゴは生息している海の水質によって臭いがつくので、水が汚い場所のチヌやセイゴはとても食べられたものではありません。
以前大阪の淀川で釣れたチヌを食べる機会があったのですが、魚好きの私にもどうしても我慢出来ない臭いで食べることが出来なかった事があります。
その点、水がきれいな境港で水揚げされるチヌやセイゴは刺身にしても全く臭いがありません。
綺麗な海の恵みを堪能できるって、感謝しないといけませんね~。
マゴチは海底が砂の浅い海域に生息している白身の魚で、刺身で食べると大変美味しい魚です。
中海でセイゴを狙ってルアーを投げているとよくマゴチが掛かります。
ナマズの様に頭が大きいので歩留まりが悪いと言って敬遠される方がいらっしゃいますが、鯛の兜煮のように頭を煮付けると大変良い出汁が出て美味しく頂けます。
顔やカマの身を箸でつついて食べた後は湯をかけて骨湯にしても大変味わい深いです。
マゴチはあまりスーパーなどでは見かけませんが、機会があればぜひ一度ご賞味ください。