ダンダラ( イシダイ )の季節がきました。
境港では5月から桁曳き漁(けた網漁業)が始まりましたので、5月までの底曳きで獲れる魚と違った魚が市場に顔を出すようになりました。
写真のダンダラ(イシダイ)や本キス、車エビなんかは桁曳き漁で主に獲れるので、ダンダラが市場に出ると「あぁ、5月になったな~」と季節の変わり目を感じます。
桁曳き漁は比較的浅めの棚を網で引くので、ダンダラや本キスなどの浅場にいる魚が漁獲対象になります。
ダンダラの旬は本来は冬なのですが、こちら境港では20㎝程度のサイズのものを春~秋にかけて好んで食べますね。
煮付けか塩焼きで食べるのが定番で、馴染みの深い魚の一つです。
釣りの対象魚としても大変人気があって、境港では現在の5万トン岸壁で釣りが出来た時には延べ竿とアミエビの餌で山ほどダンダラが釣れていましたね~。
以前と比べて境港は岸壁の整備などが進んで釣りをする場所が少なくなってきましたね、悲しい事に。
今年初物でしたので「待ってました」とばかりにみなさん買って帰られました。
20㎝程のダンダラですので一人一枚にピッタリのサイズで、みなさん家族の人数分選んでいました。
山ほど釣れていたダンダラを釣る場所がなくなって来たのもあって、大量に釣れたダンダラのおすそ分けを貰っていた地元の方も今は買うしかなくなってきましたね。
魚屋としてはありがたいですが(笑)、釣りも出来なくなってきた港町に少し寂しさを感じます。
絶好の釣りのポイントだった中野港の沖の一文字も立ち入り禁止になってしまいましたからね~、残念。
ダンダラは我が家では塩焼きで頂くのが定番です。
ダンダラは磯にいる魚ですので少し磯臭いクセがあるのですが、このクセを美味しいと感じるか苦手に感じるかは人によって様々ですね~。
私はこのクセが美味しく感じる方ですが、ダメな方はダンダラを一切食べようとしません。
山で育って魚をあまり食べつけなかったような人が磯臭いクセを嫌いますね。
塩焼きにすると身がしまって食感が良くなるのと、磯の香を楽しめるのが良いところで、レモンか柚子をかけてやると身の甘さと香りが最高に引き立ちます。
こんなに美味しい魚を食べれないって可哀想だな~なんてダンダラ嫌いの人を見て思っちゃう程美味しいです。
ダンダラ自体が美味しい魚ですので、煮付けでも刺身でも大変美味しくいただけます。
最近あまり食べてませんが、刺身も大変おいしくて旨味が濃縮されたような甘い白身は私の好物の一つです。
カルパッチョなんかにしても美味しそうなので、近いうちに挑戦しようと思っています。
ダンダラ(イシダイ)が美味しいです、ぜひ一度ご賞味ください。