干物作りには冬の乾燥した空気と気温が最適ですが、先日までの凍えるような寒さと雪では干物の乾きもイマイチで難儀しました。
ようやくいつもの適度な気温に戻ってくれたので、いつものように干物作りに励みます。
雪も適度に降るのは季節感が増して良いですが、降りすぎはダメですね~。
スルメは日本人には馴染み深い乾物の一つで、保存食としてだけではなく縁起物として用いられ、昆布と共に結納品などでも使われています。
神事である大相撲の土俵には縁起物としてスルメが埋められています。
縁起物としてのルーツは日持ちが良い食品であることから、幸せが末永く続くようにとの縁起を担いだと言われています。
また昔はお金の事を「お足」と言っており、足の多いスルメは縁起が良いとされたという説もあります。
私の様な庶民は縁起物としてよりも、やっぱり酒の肴としてのスルメが馴染み深く、火であぶって食べるあの旨味を思い出すと思わず涎が出てきますね~。
今回はシマメイカを使ってスルメを作りました。
鳥取地方ではシマメイカと呼ばれていますが、シマメイカの正式名称は「スルメイカ」と言い、水揚げされるイカの中では一番食べられているイカで、スルメはもちろん塩辛などに加工されて多くの人に食されています。
ちなみにスルメ(寿留女)とはイカを干して出来た加工品の事で、スルメイカの乾物はスルメイカのスルメで、ケンサキイカの乾物はケンサキイカのスルメですw
ややこしい~w
江戸時代にスルメは清へと輸出されていて、一番スルメであるヤリイカ、ケンサキイカに続く等級である、二番スルメとしてスルメイカは扱われていました。
三番目がシリヤケ、四番目がアオリと続きます。
出来上がったシマメイカ(スルメイカ)のスルメをさっそく炙って試食しました。
やっぱり出来たては美味しい! 噛めば噛むほど味が出る味わい深さ!
あまりカチカチになるほどは干してなく、水分が残る程度の干し方なので食感も良くて食べやすいです。
私はスルメは醤油で食べますが、マヨネーズをつけて食べても大変美味しく頂けます。
思わずお酒のピッチが上がってしまう美味しさですw
当店で干したスルメイカを真空パックにして販売開始しました。
ぜひ一度ご賞味ください。