雪は積もるし寒いし時化ているし、魚屋はこんな時にはお仕事がありません。
まぁ、こればっかりはしょうがないですね~、こんな時はじっと天気が良くなって大漁旗が上がるのを期待して過ごすしかありません。
最近では天気が良くて船が出ると大漁旗が上がることもあって、魚が獲れないということはありませんが、野菜がダメですね。
白菜をはじめとした野菜の価格が高騰していて、白菜なんて4分の1に切ってあるものが190~200円位していますので鍋をするのにもちょっと躊躇します。
大根もかなり高くなっていて、おでん大好きの私ですが今年はまだおでんを作っていません。
大根なんて豊作の時は農家の方が畑に捨てている位とれるのに、一旦天候不順になるとこれほど不足するものなんですね。
自然の力を前にすると我々人間ってホント小さくてちっぽけな存在なんですね。
なんて考えながらテナシイカ(ヤリイカ)の煮物を作りました。
テナシイカ(ヤリイカ)が卵を抱き始めましたので、煮物で食べたいとず~っと思っていましたのでわくわくしながら作りました。
アオリ・シロイカ・シマメ・紋甲イカ・テナシ(ヤリイカ)など、馴染みのイカは数ありますが、やっぱり煮物に一番合うのは子を持ったテナシイカですね。
イカの身が甘さ控えめで上品な味が煮物に合っているのもありますが、特に卵が濃厚で旨味が堪らなく美味しいです。
また出汁に馴染んだ大根によく合います。
境港の地元のお客様はこの子持ちテナシの煮付けが大好きで、子持ちテナシを見るとすかさず大量に購入されていきます。
このホクホクのテナシの卵を味わうと人気があるのも頷けます。
今卵を抱いていて美味しいですよ、ぜひ一度ご賞味ください。
こちらはカサゴ(ボッカメバル)の煮付けになります。
手頃な煮付けサイズのカサゴを見るとどうしても食べたい衝動が抑えられませんw
ボッカメバル(ガシラ、カサゴ)は見た目とは大違いで大変美味しい白身魚で、煮付け・汁物・から揚げ・刺身とどんな料理でも上品な味を楽しめます。
境港では煮付け魚の定番ですが値段がやや高めということもあり、大きなサイズになると正月などに帰省した親族に食べさせる為など特別な場合に購入される方が多いです。
頭が大きくて歩留まりが悪いのを嫌う方もいらっしゃって、美味しいんだけど値段が・・という感じですね。
カサゴのあっさりとした上品な味は私も大好きで煮付け、刺身、潮汁でよく頂きます。
煮魚を食べ終えて残った骨にお湯をかけて飲む「骨湯」を楽しむ方もいらっしゃるほど好きな人は好きですね~。
刺身で食べても大変美味しく、よく出来た魚だな~なんて思いながら食べてます。
カサゴ(ボッカメバル)の旬は冬~春と言われていますが、いつ食べても美味しい魚ですよ。
ぜひ一度ご賞味ください。