時化の影響で今週は魚が無くて散々でしたが、本日は久しぶりに市場に魚が揚がっていました。
やっぱり魚が獲れないと市場の雰囲気も鮮魚関係者の顔もパッとしません。
境港は魚が獲れて活気がなければ境港じゃありませんw
久しぶりに見たのがこのワタリガニ(渡り蟹)、こちら境港ではなぜか「ヤシャモ」とも言います。
このワタリガニ、以前は幾らでも獲れていたそうですが、今では乱獲により日本での漁獲高が減ったことから国産品は高級食材となりつつあります。
そのため今では中国や韓国・東南アジア等からも輸入されています。
当店のお客様もこのワタリガニが大好きで中には「市場にワタリガニがあれば値段のことは良いから仕入れてくれ」、というワタリガニ中毒のお客様もいらっしゃいます。
確かに味が濃厚で私個人的には松葉ガニよりもこのワタリガニの方が美味しいカニだと思っています。
このワタリガニと同様に人気があるのが「アオデ(タイワンガザミ)」「イシガニ」などのカニですが、最近は市場でも滅多に見なくなりましたし、あっても目玉が飛び出るほど高いです。
中海でも獲れるカニですが、3~4年程前でしょうか境水道でタコが大発生してから急に獲れなくなった気がします。
タコの大好物はカニですので大発生したカニに食べつくされたのかもしれません。
ワタリガニやアオデ、イシガニなどが気楽に食べれていたのが懐かしく感じるほどです。
こちらも久しぶりに入荷しましたクロソイです。
こちらではカサゴと区別されることなく「ボッカメバル」と呼ばれていて、旬は冬~春になります。
煮付けにすると大変美味しい魚でやや値段も高めの高級魚です。
煮付け以外には汁物で食べられているようですが、潮汁にして食べるとうま味がある上品な出汁が出て美味しく頂けます。
でもやっぱり煮付けが一番の王道ですね、ぜひ一度ご賞味ください。
透き通りようなきれいな白身の魚で上品な美味しさにビックリしますよ。
鱧(ハモ)は主に関西地方、特に京都で大変親しまれている魚で、スーパーでハモの湯引きが普通に買える程身近な魚になります。
精力がつくとして京阪地方では夏の暑い時期に特に食べられていて、祇園祭の時期になるとテレビの料理番組などでもよく取り上げられています。
鱧(ハモ)って名前の由来を調べて見ると
名前の由来には、食む(はむ)に由来するとみる説、「歯持ち」に由来するとみる説、中国語の「海鰻」(ハイマン)に由来するとみる説、マムシに姿が似ていたことから蝮(ハミ)に由来するとみる説、食感が「はもはも」しているから、という説、口を張ってもがくことに由来するとみる説など諸説ある
Wikiより
Wikiを読む限りでは「食む」という言葉が名前の由来みたいですね。
小骨が多くて骨切りをしないと食べられたもんではないですが、骨切りの技術が悪ければそれはそれで食感が落ちて美味しくなくなってしまうという面倒な魚です。
京阪地方では湯引きで食べるのが王道ですが、境港ではアナゴとあまり区別されることなく煮たり焼いたりして食べるのが普通です。
境港では鱧を湯引きして食べるという文化や習慣はありませんね。
写真で右を向いている一本はアナゴになります。
アナゴ(穴子)は天ぷらや寿司のネタとして大変身近な魚ですが、最近は漁獲量が伸び悩んで値段もやや高めで輸入品が増えてきています。
本来西の方では焼き穴子、東の方では煮穴子が好まれていますが、こちら境港ではみなさん煮付けで食べられます。
穴子はあまり旬の時期というのがなくて、年中食べられていますね。
境港では煮付け一辺倒ですが、焼いても良し一夜干しでも良し天ぷらでも良しと実はオールラウンダーな魚です。
最近人気があるらしい穴子の刺し身になります。
独特の旨味があって美味しく頂けます、ぜひ一度挑戦してみて下さい。